灼眼のシャナIII(Final) 第23話 「神の夢」 を観て
午前零時。
数千年にわたる大命の成就する時がついに訪れます。
シャヘルの神託、それに徒達の願いの中に込められていた意外な気持ち、
それらが織り込まれて成った新世界ザナドゥで、
旅立つ徒達はきっと、素敵な新たな有り様を築いていくのではないでしょうか。
カムシンが言ってたように、吉田さんが答えたように、「きっと」。
「虚実の虚」。
シャナ達の完全勝利かと思われるのに悠二には不敵な笑みが。
それはこの「世界の卵」が虚、つまり最初からシャナ達を欺く囮のようなものだったみたいだからです。
ヘカテーに溜まった徒の願いを叶えるのが従来の創造神のやり方で、本来ならシャナの虎の巻で改変成功のはずですが、今回は悠二に零時迷子があることで特殊な方法をとろうとしてる。
それは零時迷子が数千年の歪みから受け取る巨大な力で、創造神が自分の意思で思いのままに新世界を創造してしまうというもの。この考案者はベルぺオル。本来、徒の願いを叶えるだけで自分の意思を挿みこむことの出来ない創造神に対する想いも感じられます。それを理想とするのは創造神の存在意義から少し外れるような気がしますが、創造神を崇拝するが故に辿り着いたのではないでしょうか。
ヘカテーに溜まった願いに関係なく新世界を創るから虎の巻の改変は意味が無く、ここに来て悠二の大逆転。シャナ達にはもう為す術がありませんね。
零時迷子は世界に生じた歪みの復元力を補填して劣化と消耗を否定、リセットするもの。教授が無制限に補填できる式を加えています。
そしてついに訪れる午前零時。
零時迷子が起動するとこはゾクッときました。祭礼の蛇本体が砕け、空が変わったのは狭間に繋がったということかな。創造神の神威召喚が始まります、が、しかし、
「このタイミングでか」。
そう、シャヘル召喚も午前零時。光を放って、さすが導きの神、とても神々しいですね。
シャナ達は計画通り人食い禁止を神託としてくれたと思い込んでますが、
「成したるエンゲージリンク、互いの結晶」。そう、あの瓶詰水色発光体がロフォカレが召喚に足ると見つけたもの。シャナ達はびっくりですね。
そしてこれはフィレスとヨーハンの子を成すもののよう。徒と人間が子を作るにはああした姿になる必要があるみたいです。また子を作るのに必要な存在の力を得るためにザナドゥ創造を利用したみたい。
これか、とヨーハンのしようとしてたことにスーと納得しました。そう、最も彼等の望みに相応しい。多分、子が出来たらヨーハンは消えてしまうんですよね。フィレスが嫌と言いながらも幸せそうだったのもわかります。フィレスも消えるのかどうかも気になるところ。
「新たな在り様を求めよ」。
かつては阻止された人と徒のハーフ。今回これを消したくないとしたのは、新世界が生まれる背景もあるからでしょうか。人と徒の在り様の究極の姿。ザナドゥに渡る徒は心に刻み込まれ、人との関わり方が、何というか温かいものになっていくような気がします。
「面白い。これも創造」。確かにそうだ。
創造神だけに創造なら何でも大好きみたいですね。
「思うがままに抱け、望み求める世界を」。悠二の意思で創るにしてもやはり徒の願いは必要なんですね。それを集めてヘカテーに送って満たし、でいいのかな。
「成った」。
狭間へと道が延び、上昇していく世界の卵。しかし、
「馬鹿な、変わっていない」。
ベルぺオルはびっくり。悠二にしても「不可思議なこと」。
「愛しき紅世の徒達は成就の瞬間こう思っていたのだ。
『それでいい』と」。
何故不自由な楽園を望んだのか。悠二は不思議に思ってますね。悠二にはそれを覆すことも出来たのですが、
「皆、どこか悲しそうだったのだ」と。
創造神は愛しい徒の願いを叶える存在。ある意味愛で満ちた神様ですよね。この「悲しそうだった」から自分の意思を引っ込めてしまった件はなんだかわかります。創造神がかわいく思えてきた。
徒が人食いを望まなかった理由は神託の影響が大きいような気がしました。大地の四神も影響してると思うし、そもそも存在の力に満ちた世界での人食いを積極的に望んでなかった気もします。新世界に人間がいるのを望んだ理由も食べたいからでないでしょう。これまでに人と徒が築いてきた長い歴史が、徒に「それでいい」と思わせた気もします。
この「これでいい」とした徒の気持ちはとても大きいですね。「新しい在り様」の第一歩を徒自ら踏み出した瞬間のような気もします。
そして、これにて数千年にわたる大命はついに成就されたのでした。
ザナドゥ誕生。そして旅立ちの時が。
一番乗りとしてリベザルが呼ばれたのがよかったです。彼は何だか応援したくなり、ナイス人選だと思いました。それにピルソインを呼んであげたのもよかった。
上昇して互いの顔を見てニッコリ笑うとこ、良かったですよ。ザナドゥへ旅立つ二人、それに倣って次々と旅立つ徒達。永い夢の叶う時、降り注ぐ存在の力も美しく、しみじみと感動するものがありました。彼等が新世界で幸せになることを願ってます。
そして、悠二と祭礼の蛇にも別れの時が。
こんなに簡単に分離できるのは意外でした。祭礼の蛇と悠二が言葉を交わすのは第1話以来ですね。
悠二はその神様を利用してたわけだけど祭礼の蛇は「ゆかいであった」と、お互い信頼し合ってるようで、温かいものを感じました。そして、
「肝心要の戦い」。これが坂井悠二の計画ですね。一体何をしようとしてるのか見当がつかないけど、次回を楽しみにしてます。
ベルぺオルは一緒に過ごすうちに少年坂井悠二にも親しみを持ったようですね。タルタロス制御キーを渡して協力して。
「俺がついて行ってやろう」。シュドナイも悠二が気に入ってた。おかげで盟主が楽しく過ごせたからと、いいですね、こういうの。
一緒に過ごす間、悠二はトリニティや徒を信頼し感謝し頼っていた、そんな彼の気持ちが信頼を育んだようで、これも感慨深いシーンでした。また、悠二のそうした人間性がとても素敵だと思います。
祭礼の蛇の別れの言葉。思想の堅さの尊重は、ヨーハンに否定されたことに対してですね。
「他の誰が許さずとも、余が許そう」。悠二の計画に対してそう言ってくれた祭礼の蛇。悠二に優しく響きます。
百鬼夜行は徒だからやはりザナドゥへ去り、そして、
カムシンに最期の時が。
爆弾により半身を消失して、これは吉田さん達を助ける際に巻き込まれたもので、
壊し屋の彼も最後には誰かを守るためにその命を使って。
「闇雲に徒を殺す時の終わり。私はやり遂げたようですね」。彼の永い永い人生が思われ、
吉田さんがカムシンにかける言葉も胸を熱く、
「これ、カムシンさんとベヘモットさんが守って託させてくれたんです。
フィレスさんとヨーハンさんの何より大切なもの。
神様に認められるくらい大きなものを、あなたが。
死んじゃ嫌です」。
「せめて忘れてくれるな」に「はい」と涙が溢れ。
最後の言葉、
「使命の無い場所ならいつかの昔話の王子も怪物と素直に向かい合えるかもしれませんからね」
愛し合うが故に殺し合った二人の物語。ザナドゥでなら、
「はい、きっと」。吉田さんは涙の中に笑顔を浮かべ、カムシンは消滅、その映像が悲しくも美しく。そして次回へ。
カムシンは死なないと信じてただけにショックでした。彼は最古のフレイムヘイズ。これから始まる新しい時代に対しての、ある意味象徴だったのかもしれません。
残された吉田さんは本当にこれから強く強く生きなければならない、吉田さんの旅立ちの時である気もします。カムシンにかける言葉に吉田さんらしさが出てて、悲しいのに微笑ましいのもよかったです。
今回で人間と徒とフレイムヘイズの物語はひとつの結末を迎えたようですね。
徒を人を喰らうものなのに純粋な悪として描かず、観てるこちらが応援したくなるほどに描いたのはこの作品のすごいとこだと思います。ザナドゥで人間と新たな在り様を求める、そんな明るい結末を迎え、本当によかったと思います。悠二のトリニティや祭礼の蛇や徒に対する気持ちの描き方もよかったと思います。
今回は映像的にも全編とてもよかった。
次回はついに最終回。
悠二とシャナの戦いにどんな意味があるのか、そしてどんな答えに辿り着くのか、楽しみに待ってます。

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おまけ: Another 灼眼 第23話
シンサイシャの塔 神殿
悠二 「いいさ、これ以上は叶えすぎだよ」
ベルぺオル「フッ。我らにすがろうとしないのは見上げたものだ」
シュドナイ「・・・・・俺がついて行ってやろう」
ベルぺオル「まっ! うふふ。ロリコンのあんたが、
そうかい、ついにそっちにも目覚めちまったのかい」
シュドナイ「なっ!
ち、違うぞ。俺は純粋なロリコンでだな、と、
いや、俺はロリコンでもねぇー!」
悠二 「あの、僕はロリコンにも偏見はありませんから、
大丈夫ですよ」 ニコッ
シュドナイ「ありがとーーーーーー!!!」
おわり

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数千年にわたる大命の成就する時がついに訪れます。
シャヘルの神託、それに徒達の願いの中に込められていた意外な気持ち、
それらが織り込まれて成った新世界ザナドゥで、
旅立つ徒達はきっと、素敵な新たな有り様を築いていくのではないでしょうか。
カムシンが言ってたように、吉田さんが答えたように、「きっと」。
「虚実の虚」。
シャナ達の完全勝利かと思われるのに悠二には不敵な笑みが。
それはこの「世界の卵」が虚、つまり最初からシャナ達を欺く囮のようなものだったみたいだからです。
ヘカテーに溜まった徒の願いを叶えるのが従来の創造神のやり方で、本来ならシャナの虎の巻で改変成功のはずですが、今回は悠二に零時迷子があることで特殊な方法をとろうとしてる。
それは零時迷子が数千年の歪みから受け取る巨大な力で、創造神が自分の意思で思いのままに新世界を創造してしまうというもの。この考案者はベルぺオル。本来、徒の願いを叶えるだけで自分の意思を挿みこむことの出来ない創造神に対する想いも感じられます。それを理想とするのは創造神の存在意義から少し外れるような気がしますが、創造神を崇拝するが故に辿り着いたのではないでしょうか。
ヘカテーに溜まった願いに関係なく新世界を創るから虎の巻の改変は意味が無く、ここに来て悠二の大逆転。シャナ達にはもう為す術がありませんね。
零時迷子は世界に生じた歪みの復元力を補填して劣化と消耗を否定、リセットするもの。教授が無制限に補填できる式を加えています。
そしてついに訪れる午前零時。
零時迷子が起動するとこはゾクッときました。祭礼の蛇本体が砕け、空が変わったのは狭間に繋がったということかな。創造神の神威召喚が始まります、が、しかし、
「このタイミングでか」。
そう、シャヘル召喚も午前零時。光を放って、さすが導きの神、とても神々しいですね。
シャナ達は計画通り人食い禁止を神託としてくれたと思い込んでますが、
「成したるエンゲージリンク、互いの結晶」。そう、あの瓶詰水色発光体がロフォカレが召喚に足ると見つけたもの。シャナ達はびっくりですね。
そしてこれはフィレスとヨーハンの子を成すもののよう。徒と人間が子を作るにはああした姿になる必要があるみたいです。また子を作るのに必要な存在の力を得るためにザナドゥ創造を利用したみたい。
これか、とヨーハンのしようとしてたことにスーと納得しました。そう、最も彼等の望みに相応しい。多分、子が出来たらヨーハンは消えてしまうんですよね。フィレスが嫌と言いながらも幸せそうだったのもわかります。フィレスも消えるのかどうかも気になるところ。
「新たな在り様を求めよ」。
かつては阻止された人と徒のハーフ。今回これを消したくないとしたのは、新世界が生まれる背景もあるからでしょうか。人と徒の在り様の究極の姿。ザナドゥに渡る徒は心に刻み込まれ、人との関わり方が、何というか温かいものになっていくような気がします。
「面白い。これも創造」。確かにそうだ。
創造神だけに創造なら何でも大好きみたいですね。
「思うがままに抱け、望み求める世界を」。悠二の意思で創るにしてもやはり徒の願いは必要なんですね。それを集めてヘカテーに送って満たし、でいいのかな。
「成った」。
狭間へと道が延び、上昇していく世界の卵。しかし、
「馬鹿な、変わっていない」。
ベルぺオルはびっくり。悠二にしても「不可思議なこと」。
「愛しき紅世の徒達は成就の瞬間こう思っていたのだ。
『それでいい』と」。
何故不自由な楽園を望んだのか。悠二は不思議に思ってますね。悠二にはそれを覆すことも出来たのですが、
「皆、どこか悲しそうだったのだ」と。
創造神は愛しい徒の願いを叶える存在。ある意味愛で満ちた神様ですよね。この「悲しそうだった」から自分の意思を引っ込めてしまった件はなんだかわかります。創造神がかわいく思えてきた。
徒が人食いを望まなかった理由は神託の影響が大きいような気がしました。大地の四神も影響してると思うし、そもそも存在の力に満ちた世界での人食いを積極的に望んでなかった気もします。新世界に人間がいるのを望んだ理由も食べたいからでないでしょう。これまでに人と徒が築いてきた長い歴史が、徒に「それでいい」と思わせた気もします。
この「これでいい」とした徒の気持ちはとても大きいですね。「新しい在り様」の第一歩を徒自ら踏み出した瞬間のような気もします。
そして、これにて数千年にわたる大命はついに成就されたのでした。
ザナドゥ誕生。そして旅立ちの時が。
一番乗りとしてリベザルが呼ばれたのがよかったです。彼は何だか応援したくなり、ナイス人選だと思いました。それにピルソインを呼んであげたのもよかった。
上昇して互いの顔を見てニッコリ笑うとこ、良かったですよ。ザナドゥへ旅立つ二人、それに倣って次々と旅立つ徒達。永い夢の叶う時、降り注ぐ存在の力も美しく、しみじみと感動するものがありました。彼等が新世界で幸せになることを願ってます。
そして、悠二と祭礼の蛇にも別れの時が。
こんなに簡単に分離できるのは意外でした。祭礼の蛇と悠二が言葉を交わすのは第1話以来ですね。
悠二はその神様を利用してたわけだけど祭礼の蛇は「ゆかいであった」と、お互い信頼し合ってるようで、温かいものを感じました。そして、
「肝心要の戦い」。これが坂井悠二の計画ですね。一体何をしようとしてるのか見当がつかないけど、次回を楽しみにしてます。
ベルぺオルは一緒に過ごすうちに少年坂井悠二にも親しみを持ったようですね。タルタロス制御キーを渡して協力して。
「俺がついて行ってやろう」。シュドナイも悠二が気に入ってた。おかげで盟主が楽しく過ごせたからと、いいですね、こういうの。
一緒に過ごす間、悠二はトリニティや徒を信頼し感謝し頼っていた、そんな彼の気持ちが信頼を育んだようで、これも感慨深いシーンでした。また、悠二のそうした人間性がとても素敵だと思います。
祭礼の蛇の別れの言葉。思想の堅さの尊重は、ヨーハンに否定されたことに対してですね。
「他の誰が許さずとも、余が許そう」。悠二の計画に対してそう言ってくれた祭礼の蛇。悠二に優しく響きます。
百鬼夜行は徒だからやはりザナドゥへ去り、そして、
カムシンに最期の時が。
爆弾により半身を消失して、これは吉田さん達を助ける際に巻き込まれたもので、
壊し屋の彼も最後には誰かを守るためにその命を使って。
「闇雲に徒を殺す時の終わり。私はやり遂げたようですね」。彼の永い永い人生が思われ、
吉田さんがカムシンにかける言葉も胸を熱く、
「これ、カムシンさんとベヘモットさんが守って託させてくれたんです。
フィレスさんとヨーハンさんの何より大切なもの。
神様に認められるくらい大きなものを、あなたが。
死んじゃ嫌です」。
「せめて忘れてくれるな」に「はい」と涙が溢れ。
最後の言葉、
「使命の無い場所ならいつかの昔話の王子も怪物と素直に向かい合えるかもしれませんからね」
愛し合うが故に殺し合った二人の物語。ザナドゥでなら、
「はい、きっと」。吉田さんは涙の中に笑顔を浮かべ、カムシンは消滅、その映像が悲しくも美しく。そして次回へ。
カムシンは死なないと信じてただけにショックでした。彼は最古のフレイムヘイズ。これから始まる新しい時代に対しての、ある意味象徴だったのかもしれません。
残された吉田さんは本当にこれから強く強く生きなければならない、吉田さんの旅立ちの時である気もします。カムシンにかける言葉に吉田さんらしさが出てて、悲しいのに微笑ましいのもよかったです。
今回で人間と徒とフレイムヘイズの物語はひとつの結末を迎えたようですね。
徒を人を喰らうものなのに純粋な悪として描かず、観てるこちらが応援したくなるほどに描いたのはこの作品のすごいとこだと思います。ザナドゥで人間と新たな在り様を求める、そんな明るい結末を迎え、本当によかったと思います。悠二のトリニティや祭礼の蛇や徒に対する気持ちの描き方もよかったと思います。
今回は映像的にも全編とてもよかった。
次回はついに最終回。
悠二とシャナの戦いにどんな意味があるのか、そしてどんな答えに辿り着くのか、楽しみに待ってます。

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おまけ: Another 灼眼 第23話
シンサイシャの塔 神殿
悠二 「いいさ、これ以上は叶えすぎだよ」
ベルぺオル「フッ。我らにすがろうとしないのは見上げたものだ」
シュドナイ「・・・・・俺がついて行ってやろう」
ベルぺオル「まっ! うふふ。ロリコンのあんたが、
そうかい、ついにそっちにも目覚めちまったのかい」
シュドナイ「なっ!
ち、違うぞ。俺は純粋なロリコンでだな、と、
いや、俺はロリコンでもねぇー!」
悠二 「あの、僕はロリコンにも偏見はありませんから、
大丈夫ですよ」 ニコッ
シュドナイ「ありがとーーーーーー!!!」
おわり

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